戯言繰言空言
紅炎のソレンティアのプレイ日記です。多分。 SNGのお知り合いはリンクアンリンクフリーです。

何となく固く書くのに飽きたので(←)SSっぽくしてみましたー。
一応別の所では物書き見習いとか名乗りつつ、最近はさっぱり書いて無いのですが……^^;
一番生き生き書いたのは戦闘描写っぽいところ。
ギャグの次にコレが好きです←
冗長でお粗末ですがお暇でしたらどうぞー
……そしてホントに一番最初の頃に召喚したカラドリウスさんのお名前が思い出せない……;
確かエクラさん、だったはず。←
ことり。
小さな幻薬瓶をテーブルの上に置いて、キャンティふぅ、と小さく深呼吸をした。
あらためて、テーブルの上に揃えた器具を確認しながら、今回の段取りを頭の中で再確認する。
精神面は安定している。体調も万全。魔力は図書館で調べたアルブス・リスースを使用した幻薬で絶好調。
後は、実行するだけ。
羊皮紙に書き上げた召喚陣に向き直ると、もう一度深呼吸をして心の準備をする。
自分の内面と外面、両方の準備が整ったことを確認して、キャンティはスッと空中で魔法式を書き上げる。
放出した魔力が輝く文字式を空中に刻む。
1文字も間違えずに書き上げたことを確認しながら、はっきりと呪文を唱える。
「ペティ・エト・ヌエ!」
パリパリッ!!
召喚獣の名前を告げた瞬間、召喚陣の中で小さな稲妻が走り抜けた。
稲妻は召喚陣の上で少しずつ大きく強くなっていき、やがて寅模様のハクビシンに似た生き物の姿にまとまった。
ウロコに覆われた長い尻尾がしなるとパシリ、と小さな雷がその生き物の周りを駈け廻る。
『なんじゃ、久しぶりに喚ばれたような気がしてみれば、小娘か。……お主、妾と契りを結びたいということかの?』
召喚陣の上にちょこん、と腰掛けるようにしたその生き物――鵺はキラリと瞳が怪しく光らせた
キャンティは怯むことなく視線を受け止め、にっこりといつものように微笑んで頷いた。
「うん、もちろんできればそうさせて貰いたいな」
『ふむ。ならば我が試練を受けて貰うぞ!』
「!」
バリッ! と飛んだ雷はキャンティ頬をかすめて後ろの壁に焦げ跡を付ける。
その速さは正に閃光。避けられるスピードではない。
微動だに出来なかったキャンティの頬に、ようやく微かなしびれが感じられた。
『妾は弱き主に従えるほど気の長い質ではない。妾に己の強さを見せてみよ!』
パシンッと唸った尻尾から、矢のような稲妻が目にも止まらぬ速さでキャンティの足下に突き刺さり、絨毯を焦がす。
鵺のキラリと目が光れば、バチバチっとキャンティ周りに小さな雷が幾つも弾けた。
弾ける閃光と、焦げた煙の匂い。
ヒョウッと鋭く鵺が鳴けば、蜘蛛の巣のような稲妻が絡み合って走る。
光の速さの連続攻撃に、キャンティはその場を一歩も動くことを許されなかった。
蜘蛛の巣のように走った稲妻は、キャンティが臆して一歩でも後ろに下がれば、彼女の身体を両断するように走っている。
棒立ちになったキャンティに、鵺はニィと目を細めてその周りをぐるぐると駆け回る。
バリバリと身に纏った雷撃が輪を描いて立ちあがり、逃げ場を失くしたキャンティを包む。
じわじわと迫ってくる雷撃の壁を前にして……
やはり、キャンティは微動だにしないまま、その中で目を閉じていた。
雷の壁が鼻先まで迫っていても、まるで気付いていないかのような安らかな表情を見て、ぴたっと鵺は走り回る足を止めた。
パキパキパキ、と雷の壁はすぐに薄くなって霧散していった。
『よい。ぬしの強さしかと見届けた』
「ふあー。良かったぁ……じゃなかった。ありがとう!」
召喚陣の上にふわりと戻った鵺の言葉に、キャンティはホッと息をついて……思わずぽろりと本音を零し、慌ててにっこり微笑んだ。
そんな様子にヒュウとおかしそうに笑う。
『うむ。これから宜しく頼むぞ。そして、妾と契約した証として、妾の名を決めて貰わねばならぬ。妾が気に入らねば此度の契りは結べぬので心せよ』
「おぅ、よろしくね! んー、鵺さんの名前かぁ……じゃあ、確か雷の神様の名前からで、ユピトってどうかな?」
キャンティが顎に手を当ててしばらく考え込み、ポンと手を打って提案すると、鵺はぴるっと尻尾を振るわせ、パチパチと身体から火花を飛ばす。
気に入らなかったろうか、とキャンティが内心冷や汗を流していると、鵺はフルフルっとまた尻尾を振るわせ、全身の毛を膨らませた。
『ふむ、よいよい! 力を感じる良い名を貰った。お主は……キャンティと言うんじゃな? キャンティ、両掌を上向きに妾の前に差し出せ』
「えっと、うん。こう?」
鵺――ユピトに言われるままキャンティが差しだすと、その上にユピトが自分の前足をちょこん、と乗せた。
そしてパシッと尻尾から放った雷が五芒星の陣を描いて床を走る。
『ユピトはキャンティと契りを交わすことを約束する。この契りはどちらかの命が尽きるまで続き、キャンティの力の及ぶ限り我が力を貸し与えることを、我が名に懸けて誓う』
パシッ!!
ユピトが宣誓すると、バチッと弾けた五芒星がキャンティの右手に焼き付いた。
一瞬の熱さに、キャンティは目を見開き、少しだけ苦痛に眉を寄せた。その様子に、ユピトは落ち着いた様子で前足を揃えて座り直しながら続ける。
『案ずるな。その陣は今日妾が戻ればすぐに消える。妾を喚ぶためだけの魔法陣じゃ。我が名で呪を唱えれば、もう改めて他の陣を用意する必要はない』
「おぉ、そうなんだ?」
『うむ。では妾はその召喚陣に戻るぞ』
「あ、ちょっと待って!」
説明にキャンティがホッと安心して頷くと、ユピトはすくっと腰を浮かせた。
しかし、キャンティはそれに慌てて待ったを掛ける。
「あのね、今回この魔法学校の課題でこの植物と、召喚魔法を使った課題をやらなきゃなんだけど……ユピトさん、何か出来ないかな?」
『ほぅ、これで主は妾を呼び出す力を得たという訳だな? ふむ、面白い。そのカブをそこにおろして離れておれ』
キャンティがアルブス・リスースの株を見せれば、ユピトはスンスンとそれの匂いをかいでニィと目を細める。
言われたとおり、アルブス・リスースをそこにおろしてキャンティが離れたのを確認すると、ユピトはピンッと立てた尻尾からぴしゃーんっとアルブス・リスース目掛けて落雷を落とす!
「っ! うわぁ、真っ黒焦げ!?」
『この炭を使って呪を書けば、雷の魔法がより強くなるだろうよ。使い方はお主次第じゃ。それでは、また用がある時は妾を喚ぶが良いぞ』
真っ黒に炭化したアルブス・リスースにキャンティが目を丸くしている内に、さっさと説明を済ませたユピトはバチッと稲妻に姿を変えると、キャンティの右手に刻まれた召喚陣へ吸い込まれていった。
パリッと小さな稲妻が召喚陣に吸い込まれると、スゥッと焼き付いた五芒星は跡形もなく消える。
キャンティはそっと鉢の中に残った炭を拾い上げると、大切に布に来るんだ。
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【レポートタイトル】
アルブス・リスースを使用して召喚獣と契約。使役。
【目的】
より高位の神獣と契約し、その力を借りてアルブス・リスースを利用したアイテムを精製すること。
【方法】
・アルブス・リスースを使った魔力アップ幻薬を作り、使用して召喚します。
・契約に挑戦します。
・契約後、召喚獣の力を借りて、アルブス・リスースの残りを使いアイテムを精製します。
【結果】
アルブス・リスースの魔力アップ、使役率上昇効果により、雷獣・鵺の召喚、使役に成功しました。
召喚獣の力で、アルブス・リスースの炭を使い、ブロンが強化される炭を精製することが出来ました。
炭を使ってブロンの魔法式を書き、発動させるとブロンマ並の威力が得られました。
【考察】
・アルブス・リスースの幻薬には魔力アップ、使役成功率上昇効果を得ることができました。
・今回召喚したのは自分の相性を考えて雷獣だったのですが、他の召喚獣だった場合は
違うアイテムが精製される可能性もあると考えられます。
・今回の炭を使って発動するブロンでは、通常使うブロンよりも魔力を多く消費することが分かりました。
【感想】
もっと召喚獣と親しくなり、自分にも魔法の知識がつけば、もっと強力なアイテムを精製できるかも知れないと思いました。
これからも勉強に励み、召喚獣との交流を深めなければならないと思いました。

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